Cloudiwayのメール移行ソリューションは、高度に専門的な技術力を必要とする移行を企業がシンプルなSaaSインターフェースを介して実行できるよう支援します。これにより、追加のソフトウェアのインストールやオーバーヘッドの必要なしに、安全かつ迅速なメール移行が確立されます。
Cloudiwayプラットフォームは非常に柔軟なソリューションですので、あらゆるタイプの移行パスに対応可能です。企業の移行戦略は、事業体制や種類、サイズによって異なります。いずれの移行パスを選択された場合でも、Cloudiwayがライセンスの割り当て、アーカイブの移行、メールルーティング、カレンダーの共存(空き時間スケジュール)といった、移行に欠かせない機能のすべてをご提供いたします。
最も一般的な移行戦略の2つが、カットオーバー移行と段階的移行です。カットオーバー戦略では、週末にすべてのメールボックスを移行し、月曜日の朝にはユーザーがメールボックスを使用できるよう準備します。段階的戦略では、より柔軟な移行オプションが提供されます。詳細は以下をご覧ください。
週末に全員の分を一括して移行し、単一の移行パスを実行します。実装が最も簡単な戦略です。MXレコードを新システムにポイントするよう切り替えてから、メールボックスの移行を開始します。
カットオーバー移行とはすなわち、会社全体を同時に切り替える戦略といえます。
必要に応じて、カットオーバー移行を事前ステージングと組み合わせることもできます。その場合は、カットオーバー当日に至るまでの数日~数週間の間に、最大で過去約1週間分のメールをカレンダーや連絡先と一緒に移行しておいて、カットオーバー当日に残りのアイテムを簡単なデルタ(差分)パスを実行して移行することになります。
段階的移行の戦略を使うと、メールボックスのバッチ移行を数週間~数か月をかけて実行することができます。この戦略は、大量のデータ(メールボックスが一杯の場合やメールボックスが多数存在する場合)を移行したいのだが、1週末1回だけで移行を実行するのは無理と判断した場合に便利です。
Cloudiwayでは、段階的移行のアプローチにさらなる柔軟性を提供しています。たとえば、週末に過去6か月分のメールを移行し、古いメールとメールアーカイブをカットオーバー後に移行するよう残しておきます。ユーザーには、古いメールが間もなく表示されることを説明しておきます。
事前ステージング(Prestaging)もまた、Cloudiwayプラットフォームのオプションとして用意されています。例としてマルチパスを使用した移行が可能で、この場合は事前にメールボックスアイテムの大半を移行しておいてから最終的にカットオーバーを実行します。カットオーバー当日に至るまでの数日~数週間の間に、最大で過去約1週間分のメールをカレンダーや連絡先と一緒に移行しておいて、カットオーバー当日に残りのアイテムを簡単なデルタ(差分)パスを実行して移行します。
段階的移行に関しお客様に最適な戦略を見つけていただけるよう、Cloudiwayでは数々のオプションをご用意しております。共存サービスに加え、メールルーティング、ユーザーのバッチ移行をご提供しています(移行バッチは自由に定義可能です)。基本的に、各パスにおいて、いつ、誰を、そして何を移行するかをご選択いただけます。
段階的移行の場合、単一のカットオーバー移行よりも複雑になりがちです。ですから、移行を開始する前にアプローチの計画をしっかりと立てておくことが大事です。
Cloudiwayでは、どんなに複雑な移行でもシームレスに実行できるよう、ツールを多数開発しております。以下のような補足ツールをご利用いただけます。
これらのツールは追加モジュール扱いとなっておりますので、追加コストが発生します。詳しくは当社までお問い合わせください。
Cloudiwayは、カレンダーの空き時間情報の表示とGALSyncの共存スイートをご提供しています。たとえば、1つの側のG SuiteユーザーがOffice 365ユーザーの空き時間を確認する、といったことが可能です。さらに、両方ですべてのユーザーを連絡先として作成し、アドレス帳を最新の状態に保ちます。共存により、エンドユーザーに影響を与えることなく、クロスプラットフォームの通信が可能になります。移行中の2つの異なるリモートシステム間の連携がシームレスに行えます。
ドメイン名を1つのOffice 365テナントから別のOffice 365テナントに移行する場合、いくつかの課題に直面します。ドメインが紐付けできるのは1つのOffice 365テナントのみですので、テナント独自ドメインの紐付けを解除するのは複雑で時間がかかります。ドメインを参照するメールアドレスを残すことはできません。しかも、ドメインを移行先のテナントに紐付けするには、ドメインが最初のテナントから完全に切り離されるのを待たなければならず、これに最大2日かかります。Cloudiwayではメールルーティングプラットフォームを提供しておりますので、これを使ってメールをソースドメインからターゲットドメインに自動的かつ透過的にルーティングすることができます。利用可能なオプションについてのご相談は、当社までお問い合わせください。
セキュリティに関する詳細は、こちらの記事をご参照ください。
移行のパフォーマンスに関する詳細は、こちらの記事をご参照ください。
1つのOffice 365テナントから別のOffice 365テナントへ移行する場合、以下に挙げるメール関係のアイテムをすべて移行することができます。
Office 365テナント間のドメイン名の移行には、十分な注意が必要です。ドメイン名は一度に1つのOffice 365テナントにしか紐付けできないため、通常の移行の場合、2日間はドメインを利用できず、メール配信に影響が出てしまいます。
ですが、Cloudiwayでは移行をトラブルフリーで実現するソリューションをご提供しております。Cloudiwayのメールルーティングプラットフォームを使用すれば、ドメイン名の変更中も引き続きメールを受信し、正しい受信トレイに配信することが可能です。メールヘッダーは変更されません。
MXレコードを当社メールルーティングプラットフォームにポイントしていただければ、その後はご希望のターゲットドメイン(例としてtargettenant.onmicrosoft.com)に受信メールが配信されるようになります。次にソーステナントからドメインを切り離し、完全に切り離されたら、ターゲットテナントに追加し、MXレコードをターゲットOffice 365テナントにポイントして、Cloudiwayメールルーティングプラットフォームの使用を停止します。
メールルーティングサービスはデフォルトではご利用になれませんので、この機能に興味のある方は、詳細と見積もりについて当社までお問い合わせください。
移行中、Outlookプロファイルは再作成されません。Cloudiwayでは、サポートが必要なお客様のためにプロファイル作成実行用のツールをご提供しております。
メールの移行を開始する前に知っておくべき重要な要素がいくつかあります。
まず、移行は既存のメールボックス間で行われます。つまり、移行時にメールボックスがターゲットに存在している必要があります。移行するすべてのメールボックスのターゲットメールボックスがターゲットのドメインに作成されていることを確認してください(手順はこのガイドで説明しています)。必要であれば、オプションのIAMモジュールを使用してターゲットをプロビジョニングすることができます。
次に、ユーザーを移行するには、プライマリソースSMTPアドレスとプライマリターゲットSMTPアドレスを指定する必要があります。エイリアスを指定してしまうと、メールボックスの移行は失敗します。
最後に、移行中にCloudiwayのメールルーティングプラットフォームを使用する場合は、メールフローが中断されないよう、移行を開始する前にCloudiwayのメールルーティング関係資料を参照して、移行の前後に何を行う必要があるかを完全に理解しておいてください。
このガイドは、リモートシステムに接続し、さまざまな管理ツールを使用することのできる、経験豊富なシステム管理者を対象としています。
当社では自社製品のサポートは提供していますが、PowerShellや、GoogleまたはExchangeのサーバー管理といった、サードパーティ製品のサポートは提供しておりません。
これらの手順を完了するのが困難なのではと不安な方は、当社のコンサルティングチームによるコンサルティングサービス付きソリューションをご検討ください。presales@cloudiway.comからお問い合わせ可能です。専門家との相談により、迅速で費用効果が高く、ストレスフリーな移行を確立することができます。
移行を開始する前に、以下に記された詳細が整っていることをご確認ください。
名前 | 説明 | 位置 |
Cloudiwayログイン | 詳細を保存し、すでに使用しているシステム間の通信を提供します。 | https://apps.cloudiway.com |
ナレッジベースへのアクセス | 当社の豊富なナレッジベースにいつでもアクセスできます。ビデオ、トラブルシューティングツール、サンプルなどをご用意しております。 | https://kb.cloudiway.com |
偽装権限を持つOffice 365アカウント | メールボックスにアクセス(読み書き)するための偽装権限に使用されます。テナントの管理者アカウントである必要はありませんが、権限を移行する場合は、管理者アカウントでなければなりません。アカウントは、SSOをバイパスし、user@tenant.onmicrosoft.comという形式のユーザー名/パスワード資格情報を使用して認証できる必要があります(パスワードを無期限に設定します)。 | 移行にあたっては、(お客様の* .onmicrosoft.comドメイン上に)移行専用の非フェデレーションドメインアカウントを作成されることをお勧めします。 移行がすべて完了したら、このアカウントを削除すればよいのです。偽装権限をまだお持ちでない場合は、アカウントに偽装権限を設定するための手順を以下でご説明しております。 |
Office365移行アカウントのMFAは非アクティブ化してください(ガイド:https://kb.cloudiway.com/article/deactivate-mfa-on-your-office365-migration-account/)。
偽装権限を持つアカウントは、最大100のメールボックスに同時にアクセスできます。したがって、Cloudiwayではデフォルトで100人のユーザーを同時に移行できることになります。移行をスピードアップさせたい場合は、Cloudiwayプラットフォームに追加のOffice 365コネクタ(ソースとターゲットの両方)をセットアップし、それぞれのアカウントに対して、管理者アクセス権を持つアカウントをそれぞれ関連付ける必要があります。
以下で、Office 365 Exchange管理センターを使用して偽装を設定する手順をご説明します。偽装がまだセットアップされていない場合は、以下の手順に従ってください。
1. 管理者アカウントでOffice 365ポータルにログインします。
2. [Exchange admin center (Exchange管理センター)] に移動し、[permissions(アクセス許可)] と [admin roles(管理者の役割)] をクリックします。
3. プラス記号(+)をクリックして、新しい役割を作成します。
4. グループに名前を付け、”ApplicationImpersonation” の役割を割り当て、ユーザーをグループに追加します。
5. 「Save(保存する)」ボタンをクリックし、グループを保存します。
Cloudiwayでは、リソースをプロビジョニングするツール、ならびに共有メールボックスをプロビジョニングしてそれらのアクセス許可をリセットするスクリプトをご提供しております。このツールはCloudiway移行プラットフォームでご利用いただけ、このガイドで後述しています。このセクションでは、共有メールボックスのプロビジョニングについてご説明いたします。
スクリプトを実行するには、Windows PowerShellを使用する必要があります。スクリプトを実行するためには、ご使用のパソコンに十分な権限があり、PowerShellを実際に使用するための基本的な知識があることをまずご確認ください。
スクリプトはCloudiwayナレッジベースの記事から圧縮形式でダウンロードできます。記事では、詳細やスクリプト出力の例に加え、スクリプトの正しい実行順序が説明されています。以下をご覧ください。
1. https://kb.cloudiway.com/migrate-shared-mailboxes-between-office-365-tenants/からスクリプトをダウンロードし、お好きなフォルダーに解凍してPowerShellスクリプトを実行できるようにします。
2. スクリプトWriteSharedMailboxesPerms.ps1を編集して、[Constant Variables] セクションでtargetdomain.comをターゲットドメイン名に置き換えます。
3. 次の順序でスクリプトを実行します。
DumpSharedMailboxes.ps1
WriteSharedMailboxesPerms.ps1
スクリプトが完了したら、共有メールボックスがターゲットテナントに作成されます。他に何もする必要はありません。
Cloudiwayがこれらのスクリプトをご提供していますのは、あくまでお客様のご便宜を図るためであり、当社はこれらのスクリプトに対するサポートや保証は一切ご提供しておりませんことをご了承ください。リソースの再作成についてさらにサポートが必要な場合は、sales@cloudiway.comまでお問い合わせください。利用可能なオプションについて当社コンサルティングチームがご相談を承ります。
Cloudiwayでメールを移行するためには、ソースドメインとターゲットドメインの両方と通信できる必要があります。これを可能にするのに、Cloudiwayではコネクタを使用してしています。コネクタはapps.cloudiway.comに構成されています。移行したいソーステナントごと、およびメールの移行先となるターゲットテナントごとにコネクタを構成する必要があります。Office 365コネクタを構成するには、以下の手順に従ってください。
偽装特権を持つ各アカウントは、最大100のメールボックスに同時にアクセスできることにご注目ください。したがって、Cloudiwayではデフォルトで100人のユーザーを同時に移行できることになります。移行をスピードアップさせたい場合は、Cloudiwayプラットフォームに追加のOffice 365コネクタ(ソースとターゲットの両方)を構成し、それぞれのアカウントに対して、管理者アクセス権を持つアカウントをそれぞれ関連付ける必要があります。
1. ご使用のブラウザからhttps://apps.cloudiway.comへ行き、ログインします
コネクタを手動で設定するか、より簡単なウィザードプロセスを使用するかを選択できます。以下の手順では、 手動プロセスについてご説明します。
2. 左側の [Mail Migration] をクリックし、次に [Sources] をクリックします。
3. 画面下部の [+ New] オプションをクリックします。
4. [Office 365] をクリックし、[Connector name] にわかりやすい名前を入力します。
5. [Create] ボタンをクリックします。
6. [Server Region] が正しいことを確認し、[Administrator] に管理者アクセスで設定したアカウントのメールアドレスを入力し、パスワードフィールドに入力します。
7. 画面下部の [Save] ボタンをクリックします。
8. 上記の手順を繰り返してターゲットコネクタを作成しますが、保存する前に、古いメールをオンラインアーカイブに自動的に移行するオプションにご注目ください。
9. [Archive mails old than x months] オプションは今のところオフのままにしておきます(次のセクションで説明しています)。
電子メールのパーシャル(部分)アーカイブを作成すると、いくつかの利点があります。移行の観点からいうと、最大の利点は帯域幅の削減です。Outlook経由でメールにアクセスするエンドユーザーの場合、そのメールボックスはローカルに(.ostファイル形式で)キャッシュされます。ユーザーがメールの移行後初めてメールボックスにアクセスした時点で、Outlookは移行されたすべてのメールボックスをダウンロードします。したがって、移行後に多くのユーザーがほぼ同時にOutlookにアクセスする可能性がある場合(たとえば、週末にカットオーバー移行を完了し、スタッフが月曜日の午前9時に到着する場合)、過度のダウンロードのために帯域幅が十分に取れず、通信速度が遅くなる可能性があります。
これがデータをオンラインアーカイブに部分的に移行することで回避できるのです。たとえば、30日以上経過したすべてのアイテムをメールアーカイブに移行するという選択肢があります。この移行は最終的なカットオーバーの前に実行されます。データはオンラインのままで、インプレースアーカイブフォルダーとして各ユーザーの受信トレイからアクセスできます。直近30日分のメールは、各ユーザーが最初にログインしたときに移行およびダウンロードされ、これでメールボックスのサイズが縮小しますので、全体的な帯域幅の使用量が削減されます。
注:Exchange管理センター内でインプレースアーカイブがオンになっていることを確認してください(TechNetのhttps://technet.microsoft.com/enus/library/jj984357(v=exchg.150).aspxの手順に従えば、一括でアクティブ化できます)。
ソースのインプレースアーカイブは標準メールとは異なった扱いとなり、デフォルトでは移行されません。アーカイブの移行が確実に実行されるよう、Cloudiwayではメールアーカイブクォータパッケージをご用意しております(ご購入方法など、詳細はセクション7.2をご参照ください)。
1. ターゲットコネクタを選択した状態で、画面下部のアクションバーにある [Edit] ボタンをクリックします。
2. [ON] ボタンをクリックして、[Archive mails old than x months] オプションをアクティブ化します。
3. フィールドに数値を入力して、アーカイブするメールの最短期間(月単位)を指定します。
4. 画面下部の [Save] ボタンをクリックします。
これで移行が開始されますと、指定した月数より古いすべての電子メールがインプレースアーカイブに移行されます。新しいアイテムはターゲットメールボックスに移行されます。ユーザーは、それが翌日であれ何か月後かであれ、最終的なカットオーバーまでソースメールボックスを引き続き使用できます。
最終カットオーバー時に、新しいメールと残りのメールのすべてが移行されます。その後は移行されたアイテムが再び移行されることはありませんので、ご注意ください。インプレースアーカイブには、最初の移行パスの日から指定した月数より古いアイテムが含まれることになります。
これでソースおよびターゲットコネクタを少なくとも1つ設定できましたので、グローバル設定を行う準備が整ったことになります。Cloudiwayプラットフォームを使用すると、この作業が単に移行対象の選択に簡素化されます。
デフォルトでは、グローバル移行設定はごみ箱フォルダー以外のすべてを移行するように構成されています。これらはCloudiwayプラットフォームの [Global Settings] オプションからトグルで切り替えられますし、日付と時刻の設定も変更できます。
オプションは説明を要しないものがほとんどですが、[Convert Email Address] オプションについては、さらなる説明が必要だと思われます。このオプションがアクティブ化されると、ヘッダーにあるメールアドレスが書き換えられ、ソースシステム内のメールアドレスはターゲットシステム内の対応メールアドレスに置き換えられます。
たとえば、ボブが同僚のクロエにメールを送るとします。bob@source.comのメールアドレスからchloe@source.comにメールを送信し、移行後1週間後にchloe@target.comがボブに返信した場合、Cloudiwayプラットフォームがすでにクロエの受信トレイにあるボブの元のメールのSMTPヘッダーの更新を済ませていますので、クロエからの返信はbob@targetに送信されます。
メールアドレスの唯一の変更がドメイン名(上記のボブのメールアドレスなど)である移行の場合、Cloudiwayプラットフォームは、ターゲットコネクタで定義されたドメイン名を使用してソースシステム内のメールアドレスを変換します。
ドメイン名とユーザー名の両方が変更される移行(たとえば、bob@source.comがnewbob@target.comになる場合)では、Cloudiwayプラットフォームはすでにマッピングテーブルを使用して各ユーザーをリンクしています。この場合、このマッピングテーブルは、[Convert Email Addresses] オプションでも使用されます。したがって大事なのは、移行を開始する前にすべてのユーザーがマッピングテーブルに存在していることです(このガイドで手順を説明しております)。
なお、移行の準備が整うまではマッピングテーブルのユーザーはライセンスを必要としませんので、移行前にすべてのユーザーに無料の「No license」オプションを割り当てることが可能です。メール移行に関連してCloudiwayの空き時間カレンダーツールを使用したい場合にも必要となりますので、マッピングテーブルは完全にしておいてください。
[Convert Email] オプションはデフォルトではオンになっています(オンにしておかれることをお勧めします)。この機能の利点をフルにご活用いただくため、ユーザーリストが最新かどうかを確認するようにしてください。
X.500アドレスの移行
Cloudiwayプラットフォームでは、X.500アドレスをメール移行中にSMTPアドレスに自動的に変換します。
ただし、カレンダー移行中にはX.500エントリは変換されません。これにはLegacyExchangeDNを移行する必要があり、これを移行しない限りユーザーは移行後にカレンダーエントリを変更できません。
LegacyExchangeDNを移行する方法については、この記事に従ってください。
このタスクはプロジェクト期間中いつでも行うことができますが、移行の前に実行されることをお勧めします。
1. https://apps.cloudiway.comの同じ [Mail Migration] 領域から、[Global Settings] をクリックします。
デフォルトでは、グローバル移行設定はごみ箱フォルダー以外のすべてを移行するように構成されています。これらは [Edit] モード内でトグルで切り替えられますし、日付と時刻の設定も変更できます。 [Convert Email Addresses] の詳細については、前述の説明をご参照ください。
2. 画面下部の [Edit] ボタンをクリックします
灰色のボタンが青色に変わり、ご希望のグローバル移行プランに合わせて編集可能になったことを知らせます。
3. 変更したい設定を更新します。時刻と日付はUTCタイムゾーンに設定されていますので、ご注意ください。
4. 画面下部の [Save] ボタンをクリックして、グローバル設定を更新します。
移行したいユーザーを追加する方法はいくつかあります。これらには以下が含まれます。
いずれの方法でも、各ユーザーにライセンスタイプを割り当てる必要があります。ライセンスタイプには、トライアル(100 MBに制限)、教育、標準、アーカイブ、またはライセンスなし(移行プランに関係なくユーザーをマッピングテーブルに追加するために使用)といったタイプがあります。
すべてのユーザーが1つのCSVファイルに含まれている場合は、そのファイルをCloudiwayにアップロードできます。ファイルのヘッダー行には、以下のフィールドが必要です。
FirstName; LastName; SourceEmail; TargetEmail; BatchName
ブラウザの多くがCSVファイルのアップロードを5000行に制限していますので、それよりも大きいファイルは分割して個別にアップロードする必要があります。アップロード済みのデータは上書きされませんので、ファイルは必要なだけいくらでもアップロードできます。
[BatchName] フィールドは空白にしても結構です。必要であれば、このフィールドを使用して異なるバッチに名前を付け、特定の順序で実行できるようにすることも可能です。サンプルのCSVファイルは、以下に概説する手順でダウンロードできます。
1. apps.cloudiway.comの [Mail Migration] 領域から出ていないことを確認し、[User List] に移動します。
2. 下部のアクションバーで [Manage] をクリックし、[Upload CSV] を選択します。
3. 必要に応じて、[Download sample CSV] をクリックし、サンプルヘッダー(FirstName; LastName; SourceEmail; TargetEmail; BatchName)を使用してユーザーをCSVファイルに追加します。
4. 正しいヘッダーを含む完全なCSVファイルが完成したら、[Upload] ボタンをクリックします。
5. ご自身のファイルシステム内でCSVファイルを見つけ、ダブルクリックして選択します。
6. [Source] および [Target] フィールドで適切なコネクタを選択します。
7. [License] ドロップダウンリストからライセンスタイプを選択します。
8. [Upload] ボタンをクリックします。
CSVファイルの形式が正しくない場合は、画面に以下のようなエラーメッセージが表示されます。
9. エラーメッセージが表示された場合は、CSVファイルをチェックして、5列あり、各列間に区切り文字が入っていることを確認し、もう一度アップロードを試みてください。
10. CSVファイルの形式が正されたら、画面の上部に以下のような確認メッセージが表示されます。
11. メールを確認します。アップロードが完了したという確認を受け取ったら、Cloudiwayプラットフォームをリフレッシュすれば、インポートしたユーザーが表示されるようになります。
Cloudiwayの「Import Users」ツールを使えば、ソーステナントからユーザーを取得することができます。[Identity Access Management] を介して機能を実行させます。このツールでは、適用させたい変換ルールを指定する必要があります。その後で、Cloudiwayプラットフォーム内の [Mail Migration/User List] ビューに新規ユーザーが追加されます。
これは高度なツールですので、Cloudiwayコンサルタントと協力して実行されることをお勧めします。このオプションの利用にご興味がありましたら、Cloudiwayの連絡先までお問い合わせください。
初めてのお客様の多くが、テスト目的でシングルユーザーを作成されています。これはどのユーザーにも影響を与えることなく移行プロセスを監視する方法で、移行により影響を受けるユーザーが少数しかいない場合にも使えます。
1. [Mail Migration] メニューから [User List] に移動します。
2. 下部のアクションバーで [Manage] をクリックし、[Create Single]を選択すると、以下の画面が表示されます。
3. 新規ユーザーの詳細をすべて入力します。
4. [Create] ボタンをクリックします。
新規ユーザーが [Mail Migration/User List] 画面に以下のように追加されます。
5. 作成したいその他のユーザーについても、1〜4のステップを繰り返します。
Cloudiwayプラットフォームでは、Office 365テナント間でメールの移行を実行するお客様に、リソース作成ツールを無料でご提供しています。会議室(room)と備品(equipment)の再作成には以下の手順を使用します。
1. https://apps.cloudiway.comの同じ [Mail Migration] 領域から、[Global Actions] をクリックします。
2. [Create Rooms & Equipment] オプションをクリックすると、以下のダイアログボックスが表示されます。
3. プロビジョニングする会議室と備品を含むソースを選択します。
4. [Create] ボタンをクリックすると、プロセスがトリガされます。
ダイアログボックスが消え、画面にプロセスが開始されたという確認が表示されます。
5. 進行状況を続けて確認するには、[Global Actions] 画面をリフレッシュします。処理中は進行状況バーが表示され、プロセスが完了すると ‘DONE’ と表示されます。
6. [Mail Migration] 領域の [User List] サブメニューをクリックし、すべてのリソースが作成されたことを確認します。
これでテナント内とCloudiway内ですべての移行前の手順が実行されましたので、移行の準備が整ったことになります。まずシングルユーザーでテスト移行を実行して、この構成により期待どおりの結果が得られたことをご確認になることをお勧めします。
移行を開始するには、移行するユーザーまたはバッチを選択して、[Start] ボタンをクリックします。バッチがスケジュールされ、リソースが利用可能になると、すぐに開始となります。デフォルトでは、コネクタごとに100の移行を同時に実行できます。
Cloudiway移行プラットフォームはデルタ(差分)パスに対応していますので、移行は段階的に行われることをご了承ください。メールボックスの移行を再開するたびに、まだターゲットにコピーされていないアイテムのみが移行されます。したがって、プラットフォームはアイテムをターゲット内に複製しません。
Cloudiwayプラットフォームを通して、メールボックスのグローバル権限を移行することができます。
注:アクセス許可の設定プロセスを開始すると、停止することはできませんのでご注意ください。
1. https://apps.cloudiway.comの同じ [Mail Migration] 領域から、[Global Actions] をクリックします。
2. [Migrate Permissions] オプションをクリックすると、以下のダイアログボックスが表示されます。
3. [Set] ボタンをクリックするとCloudiwayプラットフォームのプロセスがトリガされ、すべてのメールボックス用のアクセス許可設定が開始されます。
ドメイン名は一度に1つのOffice 365テナントにしか紐付けできないため、ドメイン名のソースからターゲットへの移行という通常の移行の場合、2日間はドメインを利用できず、メール配信に影響が出てしまいます。
ですが、Cloudiwayでは移行をトラブルフリーで実現するソリューションをご提供しております。Cloudiwayのメールルーティングプラットフォームを使用すれば、ドメイン名の変更中も引き続きメールを受信し、正しい受信トレイに配信することが可能です。メールヘッダーは変更されません。
MXレコードを当社メールルーティングプラットフォームにポイントしていただければ、その後はご希望のターゲットドメイン(例としてtargettenant.onmicrosoft.com)に受信メールが配信されるようになります。次にソーステナントからドメインを切り離し、完全に切り離されたら、ターゲットテナントに追加し、MXレコードをターゲットOffice 365テナントにポイントして、Cloudiwayメールルーティングプラットフォームの使用を停止します。
メールルーティングサービスはデフォルトではご利用になれませんので、この機能に興味のある方は、詳細と見積もりについて当社までお問い合わせください。
次の手順では、2つのOffice 365テナント間でドメイン名を移行する方法についてご説明します。これにはAD SyncやPowerShellといった管理ツールを使用する必要があります。こうした製品を使用される場合、Cloudiwayはサポートを提供しておりませんので、ご了承ください。こうした製品の使用に必要な経験をお持ちでない方は、Cloudiwayまでお問い合わせください。Cloudiwayが専門のパートナーにおつなぎし、これらの専門家がサポートできるよう手配いたします。
1. 各ソースドメインMXレコードのTTL値を、許可される限りで最小の時間に変更します。
2. ソースおよびターゲットのSMTP詳細をCloudiwayに提供し、Cloudiwayがソースドメイン名とテクニカルターゲットドメイン間のメールルーティングを設定できるようにします。 以下の例をご覧ください。
ソースSMTP | ターゲットSMTP |
company1.com | target.onmicrosoft.com |
company2.com | target.onmicrosoft.com |
3. MXレコードをCloudiway IPにポイントします。
4. 最後のデルタパスを実行します。
5. テナントのオブジェクト内でドメインへのすべての参照をクリーンアップして、すべての参照が確実に除外されるようにします。これには、ユーザー、リソース、会議室、連絡先、およびグループオブジェクトのすべてのプライマリSMTPアドレス、エイリアス、ユーザープリンシパル名が含まれます。これは、ローカルのActive Directoryで行う必要があります。既に設定を済ませている場合は、AD Syncをご使用ください。まだ設定していなければ、PowerShellスクリプトを使用すればすべてをクリーンアップできます。当社では以下のサンプルスクリプトを提供しておりますが、これは徹底的なものではなく、当社はPowerShellスクリプトのサポートもご提供しておりませんので、予めご了承ください。
6. ドメインへの参照がすべて除外されていることを確認したら、ドメインを安全に切り離すことができます。
7. Office 365管理ポータル内から、ソーステナントからドメインを切り離します([Admin] → [Office365] → [Domains] → [Delete a domain] の順に移動します)。
8. ドメインが完全に切り離されるまで待ってから、Office 365管理ポータル内でドメインをターゲットテナントに紐付けします。
9. ドメインのDNS設定でTXTレコードを設定します。
10. Office 365管理ポータル内で、ドメインの所有権を確認します。
11. プライマリSMTPアドレスをすべてのユーザーに再割り当てします。この時点で、ターゲットテナントが設定されました。これで、MXレコードを安全にターゲットにポイントすることができます。
12. MXレコードをターゲットOffice 365テナントにポイントします。
これでCloudiwayメールの移行が完了しました(ただし、まだ他の管理移行タスクが存在しているかもしれません)。Cloudiwayでは、AD Sync環境やクライアントコンピューターに関する移行後の再設定アドバイスをご提供できません。これらについてサポートがさらに必要な場合は、お客様のニーズに応じてお客様と協力可能なさまざまなパートナーを当社が用意しておりますので、sales@cloudiway.comまでお問い合わせください。
Cloudiwayでは、お客様の便宜のために新しいOutlookプロファイルを作成するためのツールを用意しております。この製品にご興味がありましたら、当社までお問い合わせください。
Office 365インプレースアーカイブフォルダーは、テナント間で移行できます。これらのフォルダーは、標準のメール移行中には移行されません。
Office 365アーカイブは、全体をOffice 365受信トレイ内のインプレースアーカイブフォルダーに移行させることも、受信トレイに直接移行させることも可能です。あるいは、この両方を組み合わせることもできます。アーカイブメールがソースのインプレースアーカイブから適切なターゲットに確実に移行されるよう、Cloudiwayでは特別なアーカイブライセンスをお願いしております。(アーカイブパッケージはCloudiway用標準ユーザーライセンスを購入するのと同じ方法で購入できます。あるいはsales@cloudiway.comまでご連絡いただき、アーカイブパッケージをお求めいただくことも可能です。)
標準のメール移行中、Cloudiwayプラットフォームはインプレースアーカイブを無視します。アーカイブの移行中、プラットフォームはインプレースアーカイブフォルダー以外のすべてを無視しますので、受信トレイ内の他のアイテムが移行される危険性はありません。
アーカイブを移行する最も簡単な方法は、新しいターゲットコネクタを作成し、それをアーカイブ移行専用に使用することです。これにより、ユーザーの受信トレイの移行が進行中でもアーカイブの移行を開始できます。
たとえば、受信トレイとアーカイブを持つユーザーを移行するには、以下の手順が必要となります。
1. 標準のメール移行用のソースコネクタを作成する
2. ターゲットコネクタを作成する
3. 標準ライセンスを持つメールユーザーを作成し、ソースコネクタとターゲットコネクタの両方にリンクする
4. メールアーカイブクォータパッケージを1つないし複数購入する
5. アーカイブオプションをオンにしてゼロに設定し、2番目のターゲットOffice 365コネクタを作成する(「アーカイブ」を含んだ名前をお勧めします)
6. アーカイブユーザーを作成し、そのユーザーをGoogle Vaultソースコネクタとアーカイブターゲットコネクタにリンクする
このユーザーガイドに従っている方ならすでに1、2、3のステップを実行されていると思いますので、次の4〜6のステップに移り、アーカイブ移行を進めることにしましょう。
たとえば、ボブが通常のメールボックスとインプレースアーカイブを持っているとします。ボブはCloudiwayプラットフォームに2回表示されます。1回は標準の [User List] セクションに、もう1回は [Archive] のユーザーリストセクションに表示されるわけです。[User List] セクションのボブのエントリは、手順1と2で設定した標準のメール移行コネクタに関連付けられます。[Archive] ユーザーリストセクションのボブのエントリは、手順5で設定したアーカイブターゲットコネクタに関連付けられます。
これら2つの移行は別々に扱われますので、柔軟性があり、アーカイブの移行を標準のメールボックス移行の前に実行するか、移行中に実行するか、あるいは移行後に実行するかを選ぶことができます。両方を同時に移行したい場合は、ターゲットコネクタごとに異なる管理者認証情報を当社に提供いただくようお願いします。さらに、単一のアカウントのスロットルによって移行が制限されないよう、異なる管理者認証情報でソースコネクタを複製されることをお勧めします。
1. Office 365タイプの新しいターゲットコネクタを作成し、詳細を入力します。なお、異なるタイプの移行(例としてアーカイブ移行と標準のメール移行)を同時に実行したい場合は、別の管理者アカウントを指定することも可能です。さらに、スロットルによる制限を防ぐために、ソースコネクタを複製し、異なる管理者認証情報を追加されることをお勧めします。
2. すべてのアーカイブをターゲットアーカイブに移行したい場合は、[Archive mails older than x months] オプションをアクティブ化し、ボックスの数字をゼロ値のままにして、すべてのメールがアーカイブに移行されるようにしてください。
注:すべてのインプレースアーカイブをユーザーの受信トレイに直接移行したい場合は、このオプションをOFFのままにしておいてください。 古いアーカイブメールのみをユーザーのインプレースアーカイブからユーザーのターゲットの「インプレースアーカイブ」フォルダーに移行し、すべての新しいアーカイブメールをユーザーの受信トレイに直接移行するには、このオプションをアクティブ化して、ゼロ値をターゲットの「インプレースアーカイブ」フォルダーに送信したいメールの経過時間(月単位)に変更します。
3. Cloudiway プラットフォームの [Archive] メニューをクリックすると、[Archive Migration/User List] の領域が表示されます。
4. インプレースアーカイブメールボックスのユーザーをこの [User List] 領域に追加し(ユーザー追加のさまざまな方法をもう一度おさらいしたい場合は、セクション6.4をご参照ください)、各アーカイブユーザーに標準のOffice 365ソースコネクタとOffice 365アーカイブターゲットコネクタを割り当てるようにしてください。
5. 移行を開始するには、ユーザーリストでユーザーまたはバッチを選択し、アクションバーの [Migration] メニューをクリックして、[Start] ボタンをクリックします。
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